女優の坪内ミキ子さんにお話をうかがいました ★2010年新春特別インタビュー★

テレビ・映画等で活躍されている女優の坪内ミキ子さん、実はお母様<宝塚歌劇団の第1期生の雲井浪子さん(実母)>の96歳から亡くなる102歳まで、6年間の介護経験をお持ちになります。また絵本翻訳家のみらいななさん等と在宅介護に関わるご家族やヘルパーなど介護を支える方々に対しコミュニケーションの場をご提供する「ありがとう介護研究会」の副会長もつとめられています。<敬称略>
矢野:著書の「母の介護」を読ませて頂きました。6年間、病院と在宅、大変なご苦労をされました。しかもお母様は元宝塚のスター、よく本にする決心をなさいました。
坪内:まず「介護は大変」「いずれ介護をしたり、されたりする立場になる」と言うことを伝えたかったのです。でも「される方も大変」という事が充分に伝え切れていない。誰だって紙オムツを取り替えてもらいたいとは思いませんが「ピンピンコロリ」は「神のみぞ知る」ですからね。
矢野:そうです、誰もが両方の経験をするものと思っていたほうが賢明です。さて約6年、長続きとお仕事との両立のコツはありましたか?
坪内:6年のうちの5年間は任せられる部分はヘルパーさんに任せ、食事の用意等のポイントに私が係わっていくスタイルでしたから、威張れる程ではないのです。ご存知の通りテレビや映画のお仕事は共同作業、一方母の介護はまさにマン・ツー・マン、両立と言えばカッコ良いですが、気分転換の意味でも仕事はプラスに作用しました。それと母の場合は「一人暮らしで要介護5<介護度としては最も重い>しかも寝たきり」でしたから、全てを1人で見るというのは不可能、介護保険やヘルパーさんを上手に使わないと。
矢野:なるほど、やはり在宅介護というとヘルパーさんが頼りになってきますね。さて沢山のヘルパーさんとお付き合いされた中、仲良く、そして上手にお付き合いするコツとは?
坪内:ヘルパーのお仕事は本当に大変、30人以上のヘルパーさんに来ていただきましたが、家人にはスキルとは別な部分でそのヘルパーさんが「心を込めて」お仕事をして下さっているかが良く判るのです、更に寝たきりの母もそれを「感じていました」。実は、皆さんのお仕事に対して、時には言いたい事も有りましたが、プロのお仕事ですからね、「口を挟まない」というのが私のポリシーでした、母は結構言っていたようでしたが(笑)。でも私は皆さんのグチをキチンと聴きました。触れ合いが大切なお仕事ですから。それと介護は「する人」「される人」そして「頼む人」三者の間の信頼が大切、でも「ありがとう」という言葉があるだけで随分とこの関係は良いものになってくる筈です。
矢野:ところでご主人やご家族のバックアップ等はありましたか?
坪内:夫と息子ですから・・・直接介護には携わりませんでした。母もそれを求めませんでしたし。ただ私に負担をかけまいと気を使ってくれました。例えば食事に連れて行ってくれたり、自分の事は自分でしてくれたり・・・、それだけでも随分と助かりました。
矢野:介護期間が介護保険の前後をまたぎます、違いはどのようにお感じになりましたか?
坪内:経済的な部分が第一ですね。精神的な部分ではケアマネージャーの存在、今ではちょっと考えらませんが、手探り状態で全て自分でやっていましたから、不安とストレスがたまりました。相談できるだけでも随分と楽になれるものだと。そして「介護」に関する理解が飛躍的に高まった事だと思います。「人に話せない」ことが皆が抱える「共通の悩み」だったんだと。
矢野:随分とストレスを感じる時期があったワケですね?そんなストレスを解消する秘訣はありましたか?
坪内:グチを言えるはけ口が必要。私の場合それは学生時代からの友人でした、食事をしたり、思い切って旅行にも行きました。本当に「話をする」だけで精神的に楽になる。それと皆さんに伝えたいのは「頑張りすぎないこと」、そうでないと続きません。
矢野:それはプロにも言えることですね。さて、最後に坪内さん、何か健康法はおありでしょうか?
坪内:そろそろ自分の事も心配です(笑)、肉体的な部分では、車を使わず出来るだけ自分の足で歩くこと、万歩計を携帯しています。そして頭を使うこと、今、NintendoのDSにハマってます、「脳トレ」とか。先日の研究会でも「認知症予防に効果がある」と言われていました。皆さんにもお薦めできますよ。
矢野:今日は本当にありがとうございました。ご健康にお気をつけ、お元気ご活躍を続けてください。是非バナナ園グループのグループホームにも遊びに来てください
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