実は昨年、東京都××区にグループホームを建設する予定でした。用地も取得した後のことでした。地元住民の方々からの「グループホーム建設反対運動」にあい、この地域でのグループホームの建設を断念せざるを得ませんでした。反対の理由は、「認知症の高齢者がウロウロするから危険」「もしも事件があったらどうするのか?」というものから、「地価が下がる」というものまで。さらには「富士山の見える場所に作れ!」という意見も飛び出しました。所謂「施設コンフリクト」に巻き込まれてしまったと言う事です。グループホームで介護を必要とする認知症の方の生活の場をつくろうということに対しての反対運動ですから、これらはそうした方々の地域での生活の場を奪う、言い換えればその地域で「認知症の方は生活をするな!!」と公に表明しているわけですから、もしかすると人権問題ではないかとも考えられました。行政の皆さんと共に時間をかけ説得にあたりましたが、残念ながら、この人たちを説得するには至りませんでした。応援してくださる住民の方も大勢いらっしゃいました、場合によっては闘うべきだったのかもしれませんでしたが、禍根を残し建設を続けるよりも、新たな場所を探す事を、私たちは選んだのです。
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