★追悼★お悔やみ申し上げます。山口美江さんインタビュー

当社で発行する「BANANA NEWS」に山口美江さんにご登場いただいたのは2008年の1月号。当時山口さんは愛するお父様を天国にお送りし横浜中華街で輸入雑貨店「グリーンハウス」をきりもりしながら介護関係の講演会やテレビ出演で忙しくされている時でした。そんな中私達のような小さな新聞「BANANA NEWS」のインタビューに応じていただけるとはまさに晴天のへきれきでした。
お悔やみとともに、当時のインタビューの模様を再掲させていただきます。
タレント休業後、横浜中華街で輸入雑貨店「グリーンハウス」を経営していらっしゃる山口美江さんにお会いしました。山口さんはニュースキャスターや「天才たけしの元気が出るテレビ」「世界まるごと2001年」またフジッコのCM「しばづけ食べたい」の名台詞で脚光を浴び、ご存知の方も多いはず。そんな山口さん、実は最愛のお父様が認知症になり平成18年に他界されています。これまでにもテレビや新聞でお父様の介護にまつわるお話をされており、バナナ園のスタッフの話題になっていました。インタビューをお願いをしたところ、山口さんは快く引き受けていただきました。
矢野:今回はインタビューをお引き受け頂きありがとうございます。ところで、お父様のご様子、最初におかしいと思われたのは?
山口:父は68歳で貿易商の仕事を引退後、自宅での「隠居生活」を送りながら私のお店<グリーンハウス>の手伝いをしてくれていました。仕事人間だった父が出不精になったり、それまで暗算でしていた帳簿の計算に電卓を使い出したり、おしゃれだった人がおかしな服のコーディネイトをしたり・・・、兆候はあったのですがそれは単なる老化によるものだと思っていました。H16年の9月のある早朝、スーツにネクタイ姿の父が庭の掃除をしながら「今日名古屋に船が入ったからね、出張に行ってくる」と青ざめた顔で言うのです。実は記憶障害がもとで市販の風邪薬を3瓶も飲んでしまったことも重なり、慌てて病院に連れて行きました、そしてそのときはっきり「アルツハイマー性の認知症」と診断されました。かつてキャスター時代にレーガン大統領のアルツハイマー宣言を伝えた事を思い出しました。でも、16歳で母を亡くした一人娘の私を再婚もせず育ててくれた父ですので、しっかり私が介護をしなければと思いました。
矢野:介護をしていての苦労談や学ばれたことは?
山口:この事件の後、お店の入っているビルの改装があり、休業中の間の半年はまさに24時間介護と向き合う生活でした。毎日、朝食を済ませ、父を連れ中華街を散歩、二人でランチをとり、夕食の買い物を済ませ夕食をとる・・・、お昼の散歩は昼夜逆転現象を防ぐ意味でも効果的だったと思います。父にとって「食」はホントに楽しみでしたから、栄養の面からも夕食は全て私が作りこの間、毎日レシピをノートに記録をしました。でも、この間の1ヶ月で介護度が1から4にまで進みましたから・・・、症状のドラスティックな変化は驚きましたが、ひとつひとつに対して「これは病気のせい」と割り切ることが父のためにも大切と思いました。
矢野:ヘルパーさんやデイサービスの利用はされませんでしたか?
山口:一度デイサービスの利用も考えましたがうまく馴染めなかったようです。また店の休業期間と重なっており、介護は基本的に自分でしようとも考えていましたから・・・、しかしお医者様やケアマネージャーさん、行政関係等にはしっかり相談をし、助けていただきました。一人で抱え込まずプロのアドバイスを請うことは大切です。ただ父の「介護」は神様が私たち父娘に与えてくれた貴重な時間で「自分で出きる事は全てやったから悔いは無い」という思いが強いです。
矢野:自分で納得が出来る「介護」が出来たということは大切ですね。話はかわりますが、メインで芸能活動をしていたころの思い出や、現在のお店グリーンハウスについてお話を聞かせてください。
山口:なかなかお会いすることが出来ない方とお話できたり、行くことが出来ない場所に行くことが出来たのが思い出、でもラップランド(北欧)の零下40度は辛かったですよ(笑)!!今このお店<グリーンハウス>は仕入れから販売、経理まで全て私一人でやっているんです。お客様の趣向はやはり店に立ちお客様とコミュニケーションを取っていかないと判らないもので、そんな中「これは!」と思った品物が喜んで頂けるのが商売の醍醐味、父も貿易商でしたから山口家にはそういうDNAがあるんだなって思います。
矢野:最後に現在介護をしている方に山口さんからエールをお願いいたします。
山口:介護には「苦労」や「介護者の目に見える変化」が辛くなることもあります。でも自分一人で抱え込まずプロや周りの人々に相談や助けを請うことも必要、決して「自分を可哀想と思わないこと」が大切。そして気分転換も必要、私の場合は父と共に可愛がっていた愛犬「ボーイ(パグ)」も心の支えになってくれました。
矢野:来年1月に発売される山口さんの著書「女ひとりで親を看取る」拝見しました。山口さんとお父様の心温まるエピソードや実際に介護をするにあたってのヒントが綴られており私も本当に感動しました。今日は貴重なお話本当に有難うございました。お時間があれば是非私どもの「バナナ園」に遊びに来ていただければと思います。<敬称略>
※インタビューはお店がある横浜中華街で行いました。「母を亡くしてから、男手一つで私を育ててくれた父のために神様が与えてくださった貴重な時間、悔いなく過ごすことが出来ました」と、明るくお話しされる姿が印象的でした。中華街にお出かけの際は是非「グリーンハウス」にお寄りになってください!山口さんの素敵な笑顔が迎えてくれるはずです!
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当社理事長矢野とともに