【ご家族の声】バナナ園グループ「のんびりーす等々力」

【ご家族の声】バナナ園グループ「のんびりーす等々力」

バナナ園グループでは、認知症を抱える入居者さまとそのご家族が安心して過ごせる環境を提供しています。今回は、川崎市中原区にある「のんびりーす等々力」に入居されているOさまのご家族(旦那さま)にインタビューを行い、入居するまでの経緯や日々の過ごし方、バナナ園グループの印象などについてお話を伺いました。

入居は娘の提案「第三者に頼るべき」

奥さまは約10年前に 認知症を発症され、5年ほど経った頃から普通の生活が難しくなり、デイサービスを利用しながら旦那さまによる在宅介護を受けていました。しかし、昨年の夏の猛暑の中で老老介護に限界を感じ、娘さまからの「そろそろ第三者に頼るべきではないか」という提案をきっかけに介護施設の見学を始めたと言います。
「3つほど見学をしましたが、正直、お世話になってみないと全然わからないですね。バナナ園グループさんから一番早く電話があったものですから、ご縁だなと思ってここに決めました」と旦那さま。娘さまと相談しながら決めたそうです。

自分の体のためにもバナトレには毎週参加する

奥さまが入居されてから1年。旦那さまは週に2回ほど施設に訪れ、奥さまとの時間を過ごされています。施設の近くをお二人で散歩したり、公園のベンチで奥さまの好きな氷川きよしの歌を歌っているのだとか。
「バナナ園グループがやっている音楽療法に妻と一緒に参加した時、昔の歌を思い出しながら歌うことが脳にいいと聞いて、携帯に入っている音楽を聞かせて、一緒に歌っています。好きだった歌詞とか、そういうことは若干覚えているみたいでね。」そう言って、ベンチで撮ったという奥さまの笑顔の写真をたくさん見せてくださいました。この写真は娘さまと息子さまに送っているそうで、それが自分の頭の脳トレにもなるんですと教えてくださいました。

さらに、毎週金曜日に行われるバナナ園グループ独自のパーソナルトレーニング「バナトレ」にも、事業所を訪れ夫婦揃って必ず参加されています。「私ももう81歳だから、一緒に体操をすることで自分の健康も維持できるんです」と旦那さま。バナトレは身体機能の改善だけでなく、自分自身のリフレッシュにもなっているとのことです。

認知症の妻に意識してやっている「褒めること」

奥さまはバナトレに笑顔で参加されており、旦那さまと一緒であることが嬉しいご様子。しかし、初めはトレーニングに積極的ではなかったそうで、旦那さまもいろいろな本を読んで勉強しながら、奥さまにどう接するべきか悩んだといいます。
「最初は私も未熟で、妻がうまくトレーニングができないと辞めさせてしまったりしていました。その時、バナナ園グループの職員の方から『少しでもできたら褒めるのがいい』とアドバイスを受けました。それからは、完璧にできなかったとしても褒めるように意識しています」と旦那さま。トレーニング中は「すごいね」と声をかけながら、奥さまの頭を撫でてあげる様子が見られました。

少しでもできることを褒められることで喜びを感じるようになり、笑顔が増えたと言います。また、バナトレのトレーナーであるSP-BODYの太田先生のお声がけや、のんびりーす等々力の職員のサポートによって、積極的に参加されるようになったといいます。

家族のように寄り添うケア

バナナ園グループの職員について旦那さまにお伺いすると、「私がいつ訪れても『また来たか』なんで顔はせず、本当に温かく迎えてくれるんです。太田先生も、『お父さんも元気かい』と毎回声をかけてくれるので、みなさん家族のようです。」と話してくれました。それから、職員の方の名前も沢山言えるよと、指折り数えながら教えてくれたことも印象に残っています。

バナナ園グループでは、入居者さまを家族のように思い、一人ひとりに合わせた細やかなケアを心がけています。「のんびりーす等々力」の職員に、Oさまに対して心がけているケアについてお伺いすると、特に“ユマニチュード”というケア技法を実践しているとのこと。ユマニチュードとは、「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの要素を通じて認知症の方に対する尊厳を尊重し、能力を引き出すケア技法です。
「Oさまへのお声がけは、優しい声音で話すように意識しています。排泄介助の際には必ず一度ハグをし、『お手伝いしていいですか?』とお声掛けをしています。『いいよ』と答えてくださることもあれば、ご自分でやろうとして少し抵抗されることもありますが、その時々の本人の意思を尊重するように心がけています。また、放っておかれるのを嫌うタイプと感じているので、職員が寄り添い、一人にしないようにしています。」職員は常に入居者さまのそばに寄り添い、安心して過ごせる環境を提供しています。

インタビューの最後に、旦那さまは「本当に良い施設に巡り合えて感謝しています」と話してくださいました。バナナ園グループの温かいサポートと家族のようなケアが、お二方にとって心強い存在となっていることが伝わってきました。

Oさま、ご家族の皆さま、この度は誠にありがとうございました。

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