デイサービスの種類をわかりやすく解説!利用者に合う施設を見つけるポイントとは?

デイサービスの種類をわかりやすく解説!利用者に合う施設を見つけるポイントとは?

親の介護でデイサービスの利用を考え始めたけれど、種類がたくさんあって、どれが合っているのか分からない。そんなお悩みはありませんか?
デイサービスは、日帰りで施設に通い、食事や入浴、機能訓練などのサービスを受けられる介護保険サービスです。利用者様ご本人の心身機能の維持・向上や、ご家族の介護負担軽減など、多くのメリットがあります。この記事では、デイサービスの基本的な知識から、主な種類、費用、そして後悔しないための選び方まで、分かりやすく解説します。

デイサービス(通所介護)とは?

デイサービスは、介護保険制度上では「通所介護」と呼ばれるサービスです。要支援1・2、要介護1〜5の認定を受けた方が対象となり、日中に施設へ通う形で利用します。施設では、食事や入浴といった日常生活の支援のほか、身体機能や生活能力を維持・向上させるための機能訓練、レクリエーションなどが提供されます。
デイサービスは、利用者にとっては他者と交流し社会的な孤立感を解消する場であり、家族にとっては介護負担を軽減する「レスパイトケア」の役割も果たします。利用者と家族、双方にとって重要なサービスです。

デイサービスは主に4種類!それぞれの特徴を解説

デイサービスは、目的や対象者の状態に合わせて、主に4つの種類に分けられます。それぞれの特徴を理解し、利用者に合ったサービスを選ぶことが大切です。

①一般型デイサービス

一般型デイサービスは、最も標準的なタイプの通所介護施設です。主な目的は、利用者の心身機能の維持、社会的孤立感の解消、そして家族の介護負担の軽減です。施設では、食事や入浴、排泄の介助といった生活支援のほか、体操やゲームなどのレクリエーション、簡単な機能訓練が提供されます。特別な医療ケアを必要としない、比較的状態が安定している高齢者が主な対象です。コミュニケーションや楽しみを重視する方に適しています。

②認知症対応型デイサービス

認知症対応型デイサービスは、その名の通り、認知症の診断を受けた方を専門に受け入れる施設です。 少人数の家庭的な雰囲気の中で、認知症ケアの専門知識を持つスタッフが対応します。利用者が混乱しないよう、環境の変化を少なくし、一人ひとりの状態に合わせたきめ細やかなケアを行うのが特徴です。認知症の症状緩和や進行抑制を目指したプログラムが組まれており、ご本人が安心して過ごせる環境を求めている場合に適しています。

③リハビリ特化型デイサービス

リハビリ特化型デイサービスは、「通所リハビリテーション」または「デイケア」とも呼ばれます。主な目的は、身体機能の維持・回復です。理学療法士や作業療法士といったリハビリの専門職が常駐し、利用者一人ひとりの状態に合わせた専門的なリハビリテーション計画を作成・実施します。脳梗塞後の後遺症がある方や、骨折からの回復を目指す方など、明確なリハビリの目的がある方に適したサービスです。

④療養型デイサービス

療養型デイサービスは、常に看護師による観察が必要な、難病や末期がん、重度の要介護者などを対象とした施設です。 医療的なケアと介護を一体的に提供するのが大きな特徴で、経管栄養や喀痰吸引、インスリン注射などの医療処置に対応できます。主治医との連携のもと、利用者の心身の状態を安定させ、在宅生活を継続できるよう支援します。医療依存度が高い方でも安心して通えるデイサービスです。

デイサービスの規模による3つの違い

デイサービスは、事業所の利用定員によっても3つの規模に分けられます。規模によって施設全体の雰囲気や利用者同士の関わり方が変わるため、選ぶ際の重要なポイントになります。

地域密着型

利用定員が18名以下の小規模なデイサービスです。 家庭的な雰囲気の中で、スタッフの目が行き届きやすく、利用者一人ひとりと密なコミュニケーションが取りやすいのが特徴です。大人数が苦手な方や、静かに過ごしたい方に適しています。原則として、事業所が所在する市区町村の住民のみが利用できます。

通常規模型

利用定員が19名以上のデイサービスで、最も一般的な規模です。 ある程度の人数がいるため、多様なレクリエーションやプログラムが提供されることが多く、利用者同士の交流の機会も豊富です。さまざまな人と関わりたい、活気のある場所で過ごしたいという方に向いています。

大規模型

利用定員が25名以上(区分によっては月間のべ利用者数が751名以上など)の大規模なデイサービスです。 施設によってはリハビリルームや浴室などの設備が充実している傾向があります。多くの人が利用するため、気の合う仲間を見つけやすいというメリットがある一方、賑やかな雰囲気が苦手な方には合わない場合もあります。

デイサービスの主なサービス内容

多くのデイサービスで共通して提供されている基本的なサービス内容を紹介します。施設によって特色があるため、詳細は事前に確認することが重要です。

サービス項目具体的な内容
健康チェックと生活相談到着後、看護職員などが体温・血圧・脈拍などを測定し、その日の体調を確認します。介護に関する悩みや生活上の不安などを相談することもできます。
食事や入浴などの生活支援管理栄養士が考えたバランスの良い昼食が提供されます。施設には介護用の浴槽が備え付けられており、必要に応じてスタッフの介助を受けながら安全に入浴できます。
心身の機能を維持・向上させる機能訓練日常生活動作を維持・向上させるための訓練を、機能訓練指導員(看護師、理学療法士など)の指導のもとで行います。集団での体操や個別の訓練など内容は様々です。
レクリエーションや他者との交流趣味活動(手芸、カラオケ、囲碁など)や季節の行事、ゲームなどを通して、楽しみながら心身を活性化させます。他の利用者やスタッフとの交流は、社会的な孤立感の解消につながります。
自宅と施設間の送迎専用の車両で自宅の玄関先まで送り迎えをしてもらえます。車椅子を利用している方でも乗降しやすいリフト付きの車両を用意している施設も多いです。

健康チェックと生活相談

施設に到着すると、まず看護職員や介護職員が血圧や体温、脈拍などを測定し、その日の健康状態を確認します。体調に変化があれば、サービスの提供内容を調整したり、家族に連絡したりします。また、介護に関する日頃の悩みや不安を利用者本人や家族から聞き取り、アドバイスを行う生活相談も大切なサービスの一つです。

食事や入浴などの生活支援

栄養バランスが考慮された温かい昼食が提供されます。利用者の中には、デイサービスでの食事が日々の大きな楽しみという方も少なくありません。また、自宅での入浴が困難な方のために、手すりやリフトなどが設置された安全な環境で入浴介助を行います。一人ひとりの身体状況に合わせて、スタッフがサポートするため安心です。

心身の機能を維持・向上させる機能訓練

機能訓練指導員(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員など)が中心となり、日常生活に必要な機能の維持・向上を目指す訓練を行います。全員で行う簡単な体操や、個別の身体状況に合わせたマシントレーニングなど、内容は施設によって様々です。

レクリエーションや他者との交流

単調になりがちな生活に楽しみと刺激をもたらすため、様々なレクリエーションが企画されます。手芸や園芸、カラオケ、囲碁・将棋といった趣味活動のほか、季節のイベント(お花見、夏祭り、クリスマス会など)も行われます。他の利用者やスタッフと交流することは、脳の活性化や社会的な孤立感の解消にも繋がるでしょう。

自宅と施設間の送迎

施設の専用車両が、決まった時間に自宅の玄関先まで送り迎えをしてくれます。多くの場合、ドライバーだけでなく介護スタッフも同乗し、安全な乗降をサポートします。車椅子ごと乗車できるリフト付き車両を用意している事業所も多いため、車椅子の方でも安心して利用することが可能です。

デイサービスとデイケアの違いとは?

デイサービス(通所介護)とデイケア(通所リハビリテーション)は、しばしば混同されがちですが、その目的が異なります。デイサービスが生活支援や社会参加、心身機能の「維持」を主目的とするのに対し、デイケアは医師の指示のもとで行われる専門的なリハビリテーションを通じて、心身機能の「回復・改善」を目指す医療サービスです。そのため、デイケアには医師や理学療法士などの専門職の配置が義務付けられています。

デイサービスの費用はどのくらい?

デイサービスの費用は、要介護度、利用時間、施設の種類(規模)、サービス内容によって決まります。主に「基本料金」「サービス加算」「実費負担」の3つで構成されます。

介護保険が適用される基本料金

費用の中心となるのが、介護保険が適用される基本料金です。自己負担額は、所得に応じて1割〜3割となります。この料金は、利用者の要介護度や施設の規模、利用時間によって国が定めた単位数(1単位=約10円)を基に計算されます。一般的に、要介護度が高くなるほど、また利用時間が長くなるほど料金は高くなる傾向です。

追加でかかるサービス加算

基本料金に加えて、専門的なサービスや手厚い体制に対して追加されるのがサービス加算です。例えば、入浴介助を行った場合の「入浴介助加算」や、栄養バランスを改善するための指導を行った際の「栄養改善加算」などがあります。どのような加算があるかは事業所によって異なります。

介護保険適用外となる実費負担

介護保険の対象外となる費用は、全額自己負担となります。代表的なものに、昼食代やおやつ代、レクリエーションで使う材料費、おむつ代などの日常生活費があります。これらの費用は施設によって金額が異なるため、契約前に必ず確認しましょう。

デイサービスを利用するメリット

デイサービスを利用することには、利用者本人と家族の双方に多くのメリットがあります。
利用者にとっては、専門的なケアを受けられること、機能訓練により心身機能の維持・向上が期待できること、他者と交流することで社会的孤立を防ぎ、生活にメリハリが生まれることなどが挙げられます。
家族にとっては、介護から一時的に解放されることで、心身の負担が軽減される(レスパイトケア)という点が最大のメリットです。自分の時間を持つことでリフレッシュでき、結果としてより良い関係性で介護を続けることができます。

デイサービスを利用するデメリット

一方で、デメリットも考慮する必要があります。
利用者にとっては、集団生活がストレスになったり、やりたくないレクリエーションに参加することが苦痛に感じられたりする場合があります。また、新しい環境や人間関係に馴染むまでに時間がかかることもあります。
家族にとっては、費用の負担が発生することがデメリットと言えるでしょう。また、サービスの利用準備や施設との連携など、手間が増える側面もあります。

後悔しないデイサービスの選び方

数あるデイサービスの中から、本人に合った施設を選ぶための4つのポイントを紹介します。

利用の目的を明確にする

まず、「なぜデイサービスを利用したいのか」という目的をはっきりさせることが重要です。例えば、「身体機能を維持したい」「他の人と話す機会がほしい」「日中の安全を確保したい」など、目的によって選ぶべき施設の種類は変わってきます。本人と家族でよく話し合い、優先順位をつけましょう。

施設の雰囲気や設備を確認する

施設の雰囲気は、利用者が快適に過ごせるかどうかを左右する大切な要素です。スタッフの対応や他の利用者の表情、施設の清潔感、掲示物などをチェックします。また、リハビリ機器や浴室の設備など、利用目的に合った設備が整っているかも確認しましょう。

見学や体験利用をしてみる

ほとんどのデイサービスでは、契約前に施設の見学や体験利用が可能です。 パンフレットだけでは分からない実際の雰囲気を肌で感じることができます。食事の内容や味、レクリエーションの様子、送迎の時間などを具体的に確認する絶好の機会です。可能であれば、ご本人と一緒に参加することをおすすめします。

ケアマネージャーに相談する

担当のケアマネージャーは、地域の介護サービスの情報を豊富に持っています。本人の心身の状態や性格、家族の希望を伝えたうえで、候補となるデイサービスをいくつか紹介してもらいましょう。専門家の視点から、客観的なアドバイスをもらうことができます。


デイサービス利用開始までの流れ

デイサービスを利用するには、まず要介護認定を受けていることが前提です。その後の一般的な流れは以下の通りです。
1.  担当のケアマネージャーに相談し、ケアプランを作成してもらいます。
2.  ケアマネージャーや自分で候補となるデイサービスを探し、見学や体験利用をします。
3.  利用したい施設が決まったら、事業者と面談し、契約を結びます。
4.  契約内容に基づき、サービスの利用が開始されます。

まとめ

デイサービスには、一般型、認知症対応型、リハビリ特化型、療養型といった種類があり、それぞれに目的や特徴があります。利用する方の心身の状態や利用目的を明確にし、施設の規模や雰囲気も考慮しながら選ぶことが大切です。この記事を参考に、ご本人にとってもご家族にとっても最適なデイサービスを見つけてください。

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