7人が死亡した札幌市の認知症高齢者けグループホームの火災を受けて、当社のグループホームも一斉に消防の立ち入り検査を受けた。過去の痛ましい事故の教訓から、防火・災害時の訓練は怠ってこなかったこともあり、行政上特段の問題はないとのこと、取り敢えずはホッとしたのが本音ではあるが、行政上のレギュレーションに沿っていれば良いという問題では勿論ない。入居者、従業員の安全を守るために本当に何をしなければならないかを今一度考え直さなければならないと思う。
この火災により、「グループホーム」という介護形態や言葉が一気にメジャーになった。一部のメディアでは「高齢者施設」として報道されているし<実際にそうであるのだが>介護保険上はいわゆる「老人ホーム」ではなく「認知症対応型共同生活介護」と言い、在宅サービスのひとつとして位置付けられている。建築法規上の扱いも福祉施設ほど厳しくないのも事実。しかし、現実は、これはまさしく「高齢者施設」であり、「小さな老人ホーム」なのである。そろそろ、この曖昧なスタンスを修正する必要もあるのではないだろうか?とも思う今日この頃である。