バナナ園グループ では、ADL 向上や笑顔づくり、自立への喜び を感じる独自の健康づくりの取り組みを行い、入居者様が 明るくいきいきと過ごせる機会を創造します。

バナナ園の取り組み

~食べることで喜びを感じる~  フルコースランチ「口福の会」

旬を感じる地のものを使い、作りたての一番おいしい状態で楽しんでいただきたい
フードコーディネーター 岩下美帆先生

「口福の会」は、高齢である入居者様が『レストランのようなコース仕立ての料理を食べて、食べることの楽しみや幸せを感じていただく』がテーマで、入居者様にいかにして喜んでもらうかとの想いを大切にしている活動です。私がコックスタイルで調理をし、スタッフとバナナ園グループの皆さんも着替えてレストランの雰囲気を作るなど、一緒に作り上げる楽しい催しだと感じています。

スーパーマーケットで1年を通してなんでも揃う時代ではありますが、四季のある日本に生まれ暮らすのですから、旬を感じる地のものを使い、その時々の季節ならではの彩りあるお料理を、できたての一番おいしい状態で召し上がっていただきたい。その思いを大切にしてお料理を提供しています。作り立てのおいしさには 、揚げたてのサクサク感、焼き立ての香り、冷たくさっぱりとした風味、温かくほっこりとしたお味など、様々なアプローチで触感や香り、目でも楽しんでいただけるようにしています。料理は入居者様にあわせて、小さく、柔らかく、味付けは濃すぎず、薄味の場合は病院食のようではなくほのかな味わいにするなど、食べやすさや味付けを工夫しています。

普段は食が細くなっている方も、「口福の会」という特別感の中では、四季の味わい、素材の持つ色合い、作り立ての温度など、お料理の持つ様々な刺激で食欲が高まり、たくさん召し上がっていただけています。心身のエネルギーになっているという点では、健康に直結する取り組みであると言えます。とてもうれしい気持ちになりますし、スタッフ一同達成感があります。

毎日ある当たり前の日々に食の楽しみ方を見つけ、健康に留意して元気に過ごす

コロナ禍になってお家の中で過ごすことが非常に多くなり、違った意味で新しい形で食に触れている状況にあります。メリハリをつけにくい日々が続いていますが、そのような時だからこそ、無意識に毎日同じようなものを食べるのではなく、ちょっとした工夫で毎日の食事がおいしくなるということを伝えていきたいです。これからも、毎日ある当たり前の日々に食の楽しみ方を見つけ、健康に留意して元気に過ごすことで、毎日が素敵だなと思えるお料理を提供していきます。

~笑いで皆さまを元気に~ 狂言師 十世三宅藤九郎氏による「狂言教室」

自分の狂言師として誰かにとって意味があると思える日を作る幸せ
和泉流 女狂言師 十世三宅藤九郎先生

音楽療法のように実践や効果について多数例があるものと違い、全く前例のなかった高齢者施設での狂言教室をバナナ園グループで実施して10年以上になります。

狂言は、室町時代から観る人を、笑いを通じて元気にしてきた芸能です。同時にその呼吸と発声、それらを支える姿勢は健康に良いと言われてきました。いつもより姿勢を良くして、大きなしっかり声を出す。これだけでも入居者の皆様の健康にも気持ちの上にも良い影響がありますが、単なるレクリエーションではなく、ちゃんと“一曲を謡えるようになるためのお稽古”をしています。

狂言の稽古方法である「口伝」は、書物に頼らず呼吸と身体でセリフも所作も覚えていきます。頭ではなく身体と心に響くものがあり、それが残るのです。ですから新しいことを覚えるのが難しいと言われる認知症の方であっても、きっと覚えていただけると信じて始めることができましたし、今もそう思っています。

大人でも子供でも、年齢に関わらず、自分が何かをできるようになる・芸術を表現できるようになることは、無条件に嬉しいものです。自分の可能性を感じることができる瞬間が、それ以外の時間も豊かにしてくれます。

ある施設の女性入居者の方は、いつも私が帰る時にお見送りをしてくださっていました。90歳を超えたその方があるとき仰いました。「本当に、毎日何も意味のない日を、意味ある日にしてくださってありがとうございます。」 ひと月に一度のたった1日でも、誰かにとって意味があると思える日を作れたらこんなに幸せなことはありません。

入居者の皆様の365日を支えるバナナ園グループ・職員の皆様の素晴らしいお仕事があって、狂言教室の活動があります。是非これからも一緒に、狂言を楽しんでいただきながら狂言教室を盛り上げていただければ嬉しいです。