介護業界においてQOL(生活の質)を向上させることは、非常に大切なポイントです。
高齢社会が進む日本では「ただ長く生きる」ことよりも「より良く生きる」ことが重視されており、QOLは、生きる上での満足度を表す指標のひとつ。
この記事では、バナナ園グループが考える介護業界のQOLの重要性とQOL向上の取り組みについてお届けします。

介護業界に必要なQOL向上の成功体験を世の中に広める

世界一の高齢社会と言われている日本。2050年には、総人口の約40%が65歳以上になると予想されており、日本の高齢化は今後もどんどん加速すると言われています。
年金・医療費の増大、労働者人口の減少、地域コミュニティの過疎化など、さまざまな社会問題への影響が危惧されています。それは介護業界も例外ではなく、職員の人手不足や介護費用の増加、介護サービスの格差など…。入居者さまのQOL低下の要因に繋がってしまう可能性があると考えています。

サービスを提供する側も、入居者さまにとっても、より良い介護業界にしていくために、バナナ園グループではこの問題を真摯に受け止め、介護業界におけるQOL向上へ挑戦をし、その成功体験を社会に広めていきたいと考えています。

QOL向上の取り組み①:入居者さまの「出来ること」を一つずつ増やしていく

バナナ園グループは、地域密着型介護ホームとして川崎市を中心に10ヶ所展開。グループホームは、少人数制で入居者さま一人ひとりに目が行き届き、家族のように寄り添うことが可能です。
私たちが心がけていることは、可能な限り入居者さまが自分自身で生活を送れるように自立支援のサポートをすること。日常生活では、身の回りの身支度をはじめ、共同スペースの掃除や洗濯など「出来ること」は、なるべく行っていただくようにしています。

一つずつ出来ることが増えていくと入居者さまの達成感と自信に繋がり、この成功体験が入居者さまの生きることへの活力となり、QOLの向上へ繋がると考えています。 また、入居者さまが出来ることが増えると職員の身体的な負担も少なくなり、働く環境の改善を含めた相乗効果が期待できます。

QOL向上の取り組み②:積極的に介護業界以外のプロフェッショナルの方々とのチームケアを取り入れている

私たちは、自立支援を促すケアの他、日常生活のサポート以外の部分にも着目し、地域社会との連携に注力しています。フードコーディネーター、音楽療法士、葉レタスの水耕栽培装置を開発している企業など様々な、介護業界以外の知識・技術をもったプロフェッショナルな方々と手を組み、チームケア(チームケアとは、介護職や医師、理学療法士など、多様な人材がチームを組んでケアにあたること)にあたることで、入居者さまに日常生活動作(ADL)以外にも出来ることを増やしていただきたいと考えています。

例えば、介護と一見関係がないように思われる、葉レタスの水耕栽培は、園芸療法の一環として取り入れており、入居者さまが自分で育て、成長を見守り、収穫をする喜びと達成感を味わっていただきたいと考えています。このように直接介護と関係がない分野でも積極的に取り入れることで、入居者さまのQOL向上と介護サービスの質向上に繋がると感じています。私たちは、今後も積極的に地域社会とのチームケアを強化していきます。

「かわさき健幸福寿プロジェクト」に参加。川崎市から外部評価認定を獲得!

バナナ園グループでは、川崎市が主催する「かわさき健幸福寿プロジェクト」に第1回目から参加しています。このプロジェクトは、「チームケア」による介護サービスの成果を評価するもので、入居者さまの「要介護度」「ADL」の改善、事業所全体のモチベーション向上を目的とし、自立支援とは何か、高齢者が健康で充実した生活を送るためにはどうするべきかを考え、川崎市全体の介護サービスの質向上を目指しています。

このプロジェクトの考え方は、まさに私たちが目指すQOL向上の取り組みの考え方に近いものであり、ここで評価されることは 、入居者さまのQOL向上に貢献出来たというひとつの証明になるため、自信を持ってバナナ園グループの取り組みを広げていけると考えています。

昨年は、 のんびりーす等々力とバナナ園生田ヒルズの2事業所が最高位の金賞を受賞。今後もさらに多くの入居者さまが金賞を受賞できるように、介護サービスがやるべきことを考えていきます。そして、このQOL向上の取り組みが、介護サービスのニュースタンダードとして広まり、多くの高齢者が「より良く生きる」ことができる社会にしていきたいと考えています。

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