京都市伏見区桂川河川敷で、認知症の母親を殺害して無理心中を図ったとみられる事件。
皆さんご存知とは思いますが、恥ずかしながら私は、昨日某TV局「○■ダネ」番組にて、この事件を知りました。責めることの出来ない悲しい事件です。
事件内容は、認知症の母親の介護で生活苦に陥り、母と相談の上で殺害したというもの。
被告は、母を殺害した後、自分も自殺を図ったが発見され一命を取り留めた。
被告は両親と3人暮らしだったが、10年前に父が死亡。
その頃から、母に認知症の症状が出始め、一人で介護したという。
母は05年4月ごろから昼夜が逆転。徘徊で警察に保護されるなど症状が進行した。
被告は休職してデイケアを利用したが介護負担は軽減せず退職。
生活保護は、失業給付金などを理由に認められなかった。
介護と両立する仕事は見つからず、12月に失業保険の給付がストップ。
カードローンの借り出しも限度額に達し、デイケア費やアパート代が払えなくなり、1月末に心中を決意したという。
「最後の親孝行に」 と、被告はこの日、車椅子の母を連れて京都市内を観光し、早朝、伏見区桂川河川敷の遊歩道で「もう生きられへん。此処で終わりやで。」などと言うと、母は 「そうか、あかんか。康晴、一緒やで」と答えた。被告が「すまんな」と謝ると、母は 「こっちに来い」と呼び、被告が母の額にくっつけると、母は 「康晴はわしの子や。わしがやったる」と。
この言葉を聞いて、被告は殺害を決意。母の首を絞めて殺し、 自分も包丁で首を切って自殺を図ったが通行人の発見により一命を取り留めたという。
裁判では検察官が被告が献身的な介護の末に失職等を経て追い詰められていく過程を供述。
殺害時の2人のやりとりや、「母が大好きだった」「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい」という供述も。
目を赤くした裁判官が言葉を詰まらせ、刑務官も涙をこらえるようにまばたきするなど、法廷は静まり返ったようです。 (新聞記事等より)
私の中では、答えが全然浮かびません。
働きに出ている間家に閉じ込めておけば、昼夜逆転は起こって当然です。地域密着・・・しかし、認知症の介護のコツを教える事が出来たとしても、日中の対応は誰が?介護には、ほとんどお金の掛かる事ばかりです。
何ができる・・・?